3−4−3 測定方法および調査機器

(1)測線設定

測線は、福井東側地震断層を対象にほぼ東西に走る道路上の北側路肩部に設定した。

各測定点は、標高を測量により求め、その結果は測量結果一覧表として巻末にまとめて添付している。測量基準点は舗装工事(丸岡八ヶ郷地区 県営土地改良総合整備事業 第7号道路)に伴い設置した基準点を用いた。

(2)道路使用許可および関係機関連絡

測線は供用前の道路であるが、所轄の警察署に道路使用許可申請を行い、坂井農村整備事務所および地区理事会調査内容等の連絡を行った。

また、実施に先立ち、坂井農村整備事務所の現地立ち会いを行った。

(3)パラメータテスト

観測作業に先立ち、次に示す項目についてパラメータテストを行い、詳細な項目の設定を検討・選定した。

1)発振周波数およびスイープ長

発振周波数の範囲およびスイープ長(発振時間)のテストを行い、観測記録上の反射波の品質を検討・選定した。

・低周波数テスト 10〜 10 Hzの範囲

・高周波数テスト 100〜240 Hzの範囲

・スイープ長          8〜 15秒の範囲

採用結果     10〜200 Hzの発振周波数、10秒間スイープ

2)垂直重合数(スタック数)

1発振点での発振回数を設定するため、1〜10の回の範囲でスタックテストを行った。スタックテスト結果より、10回のスタック数を選定したが、埋設管の直上では万一のことを考え、スタック数を1〜2回とした。

(3)測定作業

マルチチャンネル方式の測定は、地下構造(東側の高度がより高い)を勘案して西から東へ向かって行った。震源は2m毎に移動するが、受振器は一度に250m間にすべて設置・固定して測定を行った。また、測定原理により、測線両端ではデータ密度が荒くなる。より西側のデータ密度を高める目的で、測線始点より40m離れた地点から測線始点まで、4m置きに発振を行った。

測定データは、観測日ごとに分けてカートリッジ形式の磁気テープに記録した。

(4)使用機器

探査に使用した機器は基本的にはP波探査と同様であるが、一覧表を表3−4−1に示す。

表3−4−1 S波反射法地震探査主要機器一覧表