@近隣のボーリング結果や屈折波速度、データ処理の速度解析結果および地表地質踏査結果より、得られた反射面は以下の地層境界に該当すると推定される。
・反射面(黄橙色) : 第四紀層の粘土層と砂層などの地層境界
・反射面(橙色) : 第四紀層に相当する砂礫層の上面境界
・反射面(桃色) : 第三紀層(浄法寺累層群)の上面境界
B測線140m付近を境として反射パターンが異なり、東側では標高0mから下位に第三紀層が分布するが、西側では標高ー40mまで第三紀層が分布しておらず、この付近に福井東側地震断層(赤色)が分布すると推定される。
C地層境界は、西側に比べ東側が相対的に高くなっており、断層は東上がりの断層センスを示す。
D福井東側地震断層が推定される測線60〜150m区間では、砂礫層上面境界に対応する反射面は西側に傾斜している。しかし、当該区間では、明瞭な反射面の食い違い等は認められず、地下浅所の地層は撓曲構造の可能性がある。
E測線150m付近には、赤色の波線で示す反射不連続が認められる。この不連続は、小笠原(1949)に記載されている西上がりの断層と調和的であり、福井東側地震断層に関連した副次断層の可能性が考えられる。