(1)反射法地震探査結果

平成8年度には伊予断層でA〜Cの3測線について反射法地震探査を実施した。

伊予市森のA測線では,CMPbU60付近に南側低下の高角度断層が,CMPbV00付近に北側低

下する高角度断層が推定された。CMPbU60〜700間は地溝状に落ち込んでおり,右ステップする右横ずれ断層によるプルアパートベーズンの存在が示唆される。

伊予市宮下のC測線では,八倉層中の水平から南へ緩く傾斜する境界面上に和泉層群が載

っているように解釈される。境界面に沿う八倉層には,衝上断層に伴う地層の引きずりが認められず,境界面は下に延びない。この和泉層群は南西側の山地から八倉層へ滑動した重力滑動岩体の可能性が考えられる。