(1)14C年代測定

14C年代測定位置を図3−9−5に,測定結果を表3−9−2に示す。

14C年代測定によると,A層最上部の材混じり腐植混じり細砂から,30±50y.B.P.,下部の腐植混じりシルトから2,590±60,3,140±90y.B.P,B層中の腐植混じりシルトから2,980±90,4,760±140y.B.Pの14C年代値が得られている。一方,B層下位のC層中の腐植物からは,560±70,810±60,1,290±90y.B.P.の年代値が得られている。A層下部とB層の年代値の逆転は,A層下部から採取した試料が再堆積によるためと考えられる。層序区分からB層の年代値は,560±70y.B.P.以降,30±50y.B.P.以前(AD1,450〜1,690年)と考えられる。

断層南側のF層中の材混じり腐植層からは,1,510±40,1,700±70y.B.P.の年代値が得られている。以上の結果検討に基づきまとめると,各層の14C年代値は,表3−9−33のようになる。

             表3−9−3 試料分析結果