低崖は,北流する河川とほぼ直交する東西方向に連続している。また,低崖をはさんで同時代に形成されたと考えられる地形面は,地形面の傾斜と逆に南側が低下している。さらに,低崖の南には陥没池が形成されていること,西方の大谷川に約80mの右横ずれ変位が認められることから,低崖は侵食により形成された侵食崖であるとは考えにくく,断層運動により形成されたものと判断される。
低断層崖の延長上となる開析谷では,1996年に広島大学によりトレンチ・ジオスライサ−調査が実施されており,最新活動時期に関するデータが得られている。