寒川地区では,低崖は旧国道と水田との境界もしくは旧国道沿いの民家と水田との境界に認められるが,旧国道南側の民家は,一部,南方への地形のへこみを解消する目的で,盛土による人工地盤上に建築されたという地元民からの情報がある。したがって,低断層崖は旧国道沿いをほぼ東西に連続する可能性もある。
寒川断層の一般的傾向としては,北側が低下しているが,寒川断層の東端となる当地域では南側が低下している。また,当地域の南部は池田断層のほぼ西端部にあたり,池田断層は北側低下のセンスを示している。したがって,低断層崖の南側の凹地は,プルアパートベーズンである可能性がある。