2−6−3 調査結果

各地点の調査数量と調査内容を表2−6−2に示す。表2−6−2に示すようにボーリング調査は10地点,計30本,総延長385mからなる。各調査地点のボーリング柱状図,コア写真は別冊資料集に添付した。以下に調査結果の概要を示す。

(1) 内ノ川地点では,北へ約45°で傾斜する石鎚断層の断層面を確認することができた。

(2) 本郷地点では,石鎚断層を挟んで,沖積層基底面に3m以上の高度差(北側隆起)が認められた。

(3) 市木地点では,和泉層群の出現標高に高度差は認められないが,推定される断層位置付近の和泉層群が破砕質であること,推定される断層を挟んで層相に違いが認められることから,右横ずれ変位が卓越した断層の存在の可能性が示された。

(4) 西入野地点では,地層はほぼ水平に連続しており,畑野断層の位置の特定はできなかった。

(5) 上野田地点では,畑野断層を挟んで,鍵層であるシルト層基底部に約1.6mの高度差(南側上昇)が認められた。

(6) 長田地点では,寒川断層を挟んで,地層の側方への連続性が絶たれていることが推定された。

(7) 大町地点では,寒川断層を挟んで,低位段丘堆積物基底面に約5mの高度差(南側上昇)が認められた。

(8)上石床東地点では,池田断層を挟んで,低位段丘堆積物基底面に約1.8mの高度差(南側低下)が認められた。

(9)平山地点では,池田断層を挟んで,沖積層基底に約3mの高度差(南側低下),基盤岩である和泉層群の破砕帯に約10mの高度差(南側低下)が認められた。

表2−6−2 ボーリング調査数量表