表１−２−１に実績工程を，図１−２−１に各断層の調査フローを示す。

【池田断層の連続性調査】

文献調査，空中写真判読調査によって縮尺１／１０，０００のリニアメント分布図を作成する。これに基づき，地表踏査（概査）を行って，縮尺１／１０，０００の地形地質分類図および活断層詳細図を作成し，池田断層の連続性を評価する。

【石鎚断層・池田断層・米湊断層の活動性調査】

（１） トレンチ調査候補地点および反射法地震探査候補測線選定のための地表踏査（精査）

トレンチ候補地点および反射法地震探査候補測線周辺部の地表踏査（精査）を実施し，縮尺 １／２，５００の地形地質分類図を作成し，トレンチ地点および反射法地震探査測線選定のための資料を得る。

（２） 反射法地震探査による地下構造調査

米湊断層を横断する測線で，反射法地震探査を行い，断層近傍の地下構造を解明し，群列ボーリング地点選定の資料とする。

（３） ボーリング調査による地下構造調査

石鎚断層・池田断層の選定されたトレンチ調査候補地点について，ボーリング調査を行い，断層近傍の地下構造を解明し，トレンチ調査地点の絞り込みを行う。また，米湊断層では，上下方向の平均変位速度を求める目的で，群列ボーリングによる調査を行う。

（４） トレンチ調査による活動履歴調査

石鎚断層・池田断層について，トレンチ調査およびトレンチ内の試料分析・年代測定を行い，各断層の詳細な活動履歴を解明し，将来の活動時期，地震規模を推定するデ−タを得る。

（５） 総合解析

調査結果を総合的に分析して，石鎚断層・池田断層・米湊断層の分布，活動度，活動の再来間隔，最新活動時期，単位変位量について分析し，地震危険度に対する評価を行う。また，平成８年度から１０年度に調査した伊予・川上・岡村断層の調査結果も含め，愛媛県内の中央構造線活断層系の総合評価を行なう。