2−6−2 調査方法

ボーリング調査は,掘削孔径66mm,採取コア直径50mmのオールコアボーリングを行った。

オールコアボーリングでは,ロータリー式ボーリングマシンを用い,シングルコアチューブ,軟岩用トリプルコアチューブ,硬岩用トリプルコアチューブにより 100%のコア採取に努めた。表2−6−1にボーリング調査使用機器を示す。

表2−6−1 ボーリング調査使用機器一覧

ボーリング調査地点は,松山市高井西(A)地点,高井東(D)地点,川内町北方地点,西条市土居地点,新居浜市岸ノ下西(A)地点,岸ノ下東(B)の6地点からなる(図2−6−1図2−6−2図2−6−3図2−6−4)。

高井西地点は,反射法地震探査結果(高井測線)から川上断層が走ると推定される地点である。ボーリング地点では,A段丘面上にあるLBリニアメントの延長部で3本のボーリング調査を実施した。その結果,断層位置の絞り込みが十分でなかったため,調査測線の東30m,LBランクリニアメントの西端で2本のボーリングを追加し,断層位置の絞り込み,トレンチ規模の決定を行った。

高井東地点は,試掘調査で断層を確認できたため,トレンチ規模の決定,深い箇所の層序確認のため,沖積面で3本のボーリング調査を実施した。

北方地点では,地表踏査(精査)の結果,トレンチ調査の適地がないことから,断層変位の確認および活動度の評価を行うため,推定される断層を挟んで,2本のボーリング調査を実施した。

土居地点は,断層位置の絞り込み,トレンチ規模の決定のため,推定される断層を挟んで3本のボーリング調査を実施した。

岸ノ下西地点では,断層位置の絞り込み,トレンチ規模の決定のため,推定される断層を挟んで3本のボーリング調査を実施した。

岸ノ下東地点では,トレンチ調査実施後,段丘堆積物中の鍵層による断層変位量を検討するため,断層の北側で1本のボーリング調査を実施した。