7−1−2 地下構造と変位様式

伊予断層は,地表の断層露頭から推定すると,N40〜50°Eの走向で,ほぼ鉛直に近い傾斜をしている。これは,右横ずれ変位が卓越する部分における反射地震探査結果とは矛盾しない。

一方,東部の縦ずれ成分が卓越する部分では断定できないが,右横ずれを示す高角度断層の北側に,南へ傾斜する逆断層が派生している可能性がある。

右横ずれ変位が卓越する高角度断層と,縦ずれ変位の卓越する逆断層の関係は今回の調査では確認できなかったが,おそらくひとつの断層帯に合流すると思われる。

また,伊予断層の西端は北側隆起,東側は南側隆起となっている。

図7−1−3 伊予断層帯の地下構造摸式図