6−3−4 波形処理

@ 初期処理

波形処理のうち最も重要な処理は,パルスの短縮,短い周期の多重反射の除去,スペクトルの平滑化,等を目的に実施するデコンボリュ−ションである。この処理を良好にするため,次の前処理を実施した。

・プレフィルタリング 再帰型のフィルタ−を用い,位相特性は次の位相補償で併せてミニマムフェ−ズに直した。

・位相補償 デコンボリュ−ションが有効に働くためには,トレ−スがミニマムフェ−ズ特性であることが条件の一つである。測定系でもっともこの条件を満たさないものは, 探鉱機のフィルタ−の位相特性である。これをミニマム位相特性に戻すフィルタ−を設計し,補償をおこなった。

・振幅補償 次の2段階に分けて実施した。

a. 全トレ−スよりオフセット距離(震源−受震器距離)別に振幅の時間減衰特性を統計的に求め,この特性の逆数で振幅補償を行った。

b. 次に各トレ−ス別に,所望のゲ−ト幅で平均振幅の時間変化を求め,振幅補償を行った(AAC)。

A デコンボリュ−ション

表6−3−1表6−3−2表6−3−3の諸元表に示したタイム・バリアント型ホワイトニング・デコンボリュ−ションを用いた。