(1)F−1ボーリング(標高 102.34m)

F−1は、リニアメント北側で、比較的広く分布する段丘面のうち、もっとも高い部分で実施した。以下に調査結果を示す。

0.00〜0.35m 暗茶褐色を呈す。表土。

0.35〜0.62m 砂混じり粘土。上部には、少量の腐植を含む。やや全体に酸化する。

0.62〜1.65m 砂混じりシルト。全体に酸化する。又、腐植を全体に含む。

1.65〜1.86m 礫混じりシルト。礫はφ=2〜4o程度で、亜円〜亜角礫を少量含む。

1.86〜2.20m シルト質砂礫。礫はφ=5〜30o程度で、上位層よりも多い。又礫率は30%程度である。

2.20〜3.00m 砂礫。礫はφ=10〜40o程度で、亜円〜亜角礫。マトリクスの泥質分は少なく、コアは軟質で、形状が乱れている。

3.00〜3.90m 砂礫。礫は上位よりも少なく、又、礫径も小さい(φ=2〜10o程度主体)。コアは円筒状を保つ。堆積構造等は認められない。3.7〜3.9mは、マトリクス少なく、礫(亜角、φ=15〜40o)主体。コア形状も乱れている。

3.90〜7.40m 泥岩。45度程度傾斜した構造が発達し、全体に強風化及び破砕を受けている。亀裂はネットワーク状に発達しており、粘土によって充填されている。又、岩組織は細片(2〜3cm)状に残る。

7.40〜8.00m 泥岩。大部分が粘土化し、岩組織はあまり残らない。礫は緑色を呈し、蛇紋岩と判断されるものも認められる。礫及び残存岩組織は45〜60度程度傾斜する。しかし、マトリクス自体はしまっており、円筒状のコアである。