この断層に挟まれた東西帯状の地区の中心には東西脊梁状に嶺岡山地が存在し、その最高点は標高408m(愛宕山)にも達する。
この嶺岡山地及び北側・南側の山地を形成する地質は、大きくは嶺岡層群及び火成岩類からなる古第三紀層及び新第三紀層,保田層群,三浦層群からなる新第三紀層からなる。また低地には完新世の段丘が形成され、新しい堆積物が地形面を形成している。
山地斜面には、第三紀層中の地すべりが多く発生し、地すべり地形が頻繁に認められる。
鴨川低地帯北断層に沿っては古い段丘露頭が少なく、現地で第四紀層の変位を示す直接的な露頭証拠は得られていないのが現状である。このため、リニアメントの大半は、いわゆる差別侵食によって生じた組織地形と考えられている。