9−2 鴨川地溝帯北断層
鴨川地溝帯北断層の通過地域と考えられる仲根地区(東部地区)では、既往文献や、平成10年度調査によって、山地部と平野部との境界にリニアメントの存在が指摘されている。しかし、地形的な特徴以外には、具体的な断層の証拠が認められていないのが、実際である。また北断層沿いでは、この地区以外にリニアメントを横断して、段丘面が広く分布する部分は認められない。そこで現在まで指摘されている北断層は、本当に存在しているのかも含め、ある程度大きな構造を把握する必要があるのではないかと考えられる。
以上のような深部について調査する方法としては、リニアメントを横断するように、S波浅層反射法地震探査を実施することがあげられる。それによって伏在している断層の存在の可能性を調査できると考えられる。