(2)反射イベントの分布状況

板叩きとミニバイブ震源による記録断面を比較すると、板叩き震源の方が、浅い部分での記録の精度が良い(高周波成分を多く含み、繰り返し波形が少ない)と判断されることから、解釈では板叩き震源の断面図を使用する。しかし、浅部よりも深い部分については、板たたきによる震源では、エネルギーが小さいため、深部については、よりエネルギーの大きいミニバイブ震源を用いた。

図6−2−1−2の板叩き震源によるマイグレーション深度断面図から本測線の反射パターンは次のとおりである。

全体に反射イベントの連続性は良くない。

比較的振幅の大きい反射イベントが測点5〜35m間では標高−10〜0mに、測点50〜110m間では標高−20〜0m間に認められ、一連のものと推定される。測点110m以南では振幅は大きくないが、極浅部の標高10m前後に連続すると推定される。これらの反射イベント以浅のイベントは、全体に振幅は小さく、極浅部はほぼ水平、標高0m以深は傾斜している。比較的強振幅の反射イベント以深では、低周波で断続的であることからノイズの可能性が高い。

測点50m付近浅部の北傾斜のイベントはJR線の構築物(盛土等)の影響によると考えられる。