空中写真判読では、南北の山体に挟まれた狭小な帯状低地を形成しているが、特に変位地形は認められなかった。しかし、概査によって、粘土化した破砕帯を形成する断層が発見された。
・地形
この断層を被覆して、上位には、段丘面が形成され、断層に沿って段丘面は上下二段に分かれている。段差は1.5m、下位の段丘面は、幅5m、延長約20mの長い紡錘形を成している。
・地質
段丘面は、主に粘性土からなる堆積物によって形成され、その層厚は約1.5mである。
この下位に第三紀層泥岩及び砂岩が分布し、東西方向の走向をとる。その境界部に沿って断層破砕帯が形成されている。1cm以下の細片とフィルム状粘土から構成される。
破砕帯の幅は、明瞭ではないが谷部の露岩状況から3m以上と推定される。
破砕帯の傾斜は、南落ちである。