・保田層群
主に新第三紀前期中新世に形成された,比較的軟質の砂岩,泥岩,凝灰質砂岩・泥岩などからなる地層群。下位より増間層,青木山層,富山層,江月層からなる。
増間層は主として泥岩と砂岩の互層からなり,頻繁に白色凝灰岩を挟む。青木山層は主として泥岩からなる。富山層は主として砂岩泥岩互層からなる。江月層は主として泥岩から成る。保田層群にも火成岩類の貫入が見られる。
・三浦層群
保田層群を不整合に被う。本層群は分布と層序関係から下部・中部〜上部に区分される。下部は下位より、主として礫岩からなる大崩層、礫岩や泥岩を挟む砂岩からなる奥山層、砂岩泥岩互層からなる中尾原層、暗灰色泥岩を主とする木ノ根層に区分される。下部は酸性の火砕物質しか含まれないことを特徴とする。中部〜上部は、北部で泥岩を主とする天津層,凝灰質砂岩優勢泥岩互層の稲子沢層,南部で木ノ根層に類似した暗灰色泥岩の南無谷層,天津層に類似した泥岩を主とした石堂層、稲子沢層に類似した砂岩泥岩互層の鏡ヶ浦層からなる。
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千葉県史料研究財団(1998);千葉県の自然誌,本編2,千葉県の大地,県史シリーズ41,千葉県