1−4−2 【鴨川地溝帯北断層】

平成10年度の調査を行った結果、現時点で把握できた北断層の特徴としては、以下のようにまとめられる。

@ 北断層は南断層に比べて、明瞭なリニアメントは認められない。

A 同一段丘面と考えられる部分を変位させている可能性があるのは、東部地区の鴨川市仲根のみで、他の地区では認められない。

B 中部から西部にかけては、散見されるリニアメントが山地部を通過しており、そのリニアメントの形成原因の一つとして、地質(岩質)の違いによる差別浸食の可能性があげられる。

C 北断層は、大別してリニアメントが、ほぼ山地部と低地部との境界に位置する東部(浜荻〜打墨)地区と、リニアメントが山地部を通過する中部〜西部にかけての2つの地区に区分される。

D 全体的には、散見するリニアメントを挟んで北側が相対的に高度が高い。