3−1−3 <地形>

千葉県の地形区分を図3−1に示した。千葉県の地形は、北半部の大半を占める平坦な下総台地と、南半部の小起伏山地(起伏量200m以上)を含めた上総、安房の丘陵部が主体となっている。海岸沿いには、太平洋に面して九十九里低地、東京湾側には三角州を含んだ海岸低地があり、また、利根川、養老川、小櫃川、小糸川、夷隈川などに沿って台地、丘陵を刻む谷底低地がある。

千葉県のほぼ北半部を占める平坦な下総台地は、標高が北西側で15〜20m、中央部で20〜40m、東南部で40〜50mであり、南東側から北西に向け低くなる地形を形成している。

この台地は北側の手賀沼、利根川、中央部の印幡沼、南側の東京湾、東側の九十九里低地を経て太平洋に注ぐ谷によって、樹枝上に刻まれている。これらの谷はそれぞれ鎌ヶ谷〜四街道、佐原〜八街、松戸〜印旛を結ぶ分水嶺などをもって境されている。

台地と沖積低地との境は急崖をなし、縄文海進時代の海岸線に相当しており、台地縁辺部に貝塚遺跡が見られる。

東京湾側には、養老川、小櫃川、小糸川などの河口につくる三角州を中心として、浦安から始まり、市川、船橋、習志野、千葉、市原、袖ヶ浦、木更津、君津、鋸南、富浦、館山などの海岸低地がある。