(9)大平断層について
浪岡町下石川地区で実施した弾性波探査の結果から、大平断層は西傾斜約40°で西上がりの逆断層であることが明らかになった。変位の累積性が認められ、津軽山地西縁断層帯南部の撓曲構造のバックスラストであると考えられる。五所川原市飯詰から浪岡町樽沢にかけて、約15kmにわたって断続的に分布する。大平断層は下石川地区ではTm面を約10m変形させており、平均変位速度は約0.05m/千年である。活動については少なくとも約3万3千年前以降は活動していないと考えられる。