(1)調査概要(第一次)

詳細調査として、浅層反射法弾性波探査、地形測量(路線測量)、ボーリングを実施した。

浅層反射法弾性波探査のT−3測線(延長3475m)の位置図を図2−3−14に、地形測量、ボーリングなどの位置図を図2−3−15に示す。T−3測線は、空中写真判読によって認められた撓曲を横断するようにTm面の東端から沖積平野の十川付近まで配置し、反射断面図と地質構造を対比するためにボーリングB3−1(掘進長200m)を実施した。この調査の目的は津軽山地西縁断層帯の構造全体、撓曲の規模及び撓曲を形成した断層を把握することにある。

ボーリングB3−2(掘進長15m)及びB3−3(掘進長20m)は撓曲を挟んで配置し、Tm段丘堆積物の変位量を求めるために実施した。

また、ボーリングB3−7(掘進長20m)及びB3−8(掘進長20m)は谷底低地で撓曲を挟んで配置し、地形測量の結果と合わせてWfb扇状地堆積物における変位量を求めるために実施した。

地形測量(延長2000m)は谷底低地の中央を流れる水路の畦沿いに、姥溜池のすぐ下流側から平野部まで、撓曲の範囲を横断するようにして実施した。この調査の目的は、撓曲の活動による谷底低地の傾動を測ること、地表面での撓曲の範囲を決めることにある。