地形地質精査の結果から、五日市面は撓曲のほぼ中央から東翼にかけて分布していることが判明したため、測量点は五日市面の原地形が残っていると判断された合計4地点(MB−1〜MB−4)について実施した。
水準測量の結果を図3−2−3に示す。測量した範囲内では、五日市面は西から東へ向かって緩く傾斜(14〜16/1000)していることが判明した。この傾斜の方向は、撓曲による新第三紀層の傾斜と同方向である。また、この地域での馬淵川の現河床勾配は1.6/1000と非常に平坦であり、五日市面の傾斜はそれに比べて急である。しかし、一番西側の測量点であるMB−4は、谷の出口付近に位置するため、扇状地上に測量点を配置した結果、本来の五日市面より高い標高が測量された可能性もある。