・ピット中にみられる地質は、沖積堆積物、旧河道堆積物、耕作土、埋土であり、上位より9層(A層(さらに4層に細分される)〜H層)に区分される。
いずれの地層もほぼ水平な構造を示している。
・このうち、H層は腐植土層からなり、段丘側の3つのピットで連続が確認されるI層中にも腐植土層が挟有されており、ピット2、4で、その連続性が確認できる。
・ピット1、2では、壁面に液状化の痕が認められるが、液状化はF層の下部まで及び、E層には覆われている。
・ピット4では、旧河道堆積物(A2層、A3層)がB層以下の地層にアバットして水路に向かって急激に厚くなっており、ほぼ水路の位置が旧河道にあたるものと考えられる。
・ピット4にはほぼN−S方向で、東に傾斜する小規模な正断層が数条認められ、B層まで変位させている。この小規模な断層はA3層のアバット面とほぼ同方向に延びており、旧河床と考えられるA3層の基底に向かっている小規模な地すべりのすべり面であると考えられる。
・平野側のピット3ではG層の層相が、段丘側のピットと異なり、粗粒な砂・礫を主体としている。