(2)入内川西側地域の地質構造

入内川西側地域において中新統は主に青森空港より南の山地に露出しているにすぎず、大半を厚い八甲田火山噴出物(第1火砕流堆積物、第2火砕流堆積物)に広く覆われ、地下の地層分布及び地質構造(断層・褶曲等)は地表踏査では概略の地質構造を把握できたに留まった。

新第三系は主に青森空港より南部に露出しており、一般に急傾斜で、いくつかの断層で分断され、複雑な地質構造をなす。更新統の八甲田第1期火砕流堆積物・岡町層・八甲田第2期火砕流堆積物は新第三系を覆って、おおむね北あるいは北東に10゚〜20゚で緩く傾いている。段丘は高位面及びUf面が北に緩く傾き、Vm面が北縁では北に、東縁では東に緩く傾き、Wf面は東に緩く傾いている。