1−2−4 火山灰分析

火山噴出物は化学・物理的な岩石的特徴(鉱物組合せや火山ガラスの屈折率)及び噴火様式の特徴(ガラスの形態や堆積様式)などが噴出した火山(給源)によって異なる。したがって、大規模な爆発によって広範に飛散した火山灰(テフラ)を分析し、噴出時期の判明しているテフラ(示標テフラ)を検出することにより、それを挟んでいる地層の年代が求められる。

火山灰分析の方法は、採取した火山灰を超音波洗浄器にかけ、鉱物を分離・洗浄した後、乾燥させて、顕微鏡下で重鉱物の組成及び火山ガラスのタイプ、石英の有無、色、粒径などについて記載する。同様、顕微鏡下で重鉱物や火山ガラスの屈折率を測定しする。これら分析データと示標テフラのデータ(カタログ)とを照合して、示標テフラに合致するか否かの同定(鑑定)を行う。

火山灰分析及び同定(鑑定)は群馬大学名誉教授の新井房夫氏(地質学;火山灰分析及び火山灰層序学研究)に依頼した。