4−2−2 活動履歴

古い面ほど上下変位量が大きくなる「変位の累積性」が認められることから、完新世にはいってからも、以下に示したように複数回活動した可能性が高い。

@ X面とY面の間(約10500年前から10800年前の間)に上下1.5m程度の変位差が認められ、さらにX面を挟んで上位のa5層と下位のb層の間には弱いながら傾斜不整合が認められることから(図4−3図4−6参照)、b層堆積後、X面形成前に断層変位が生じた可能性が高い。

A T面及び0面も2m程度の上下変位が認められることから、a1層の堆積以降断層変位が生じた可能性が高い。

B T面とU面の間(a2層中)、U面とV面の間(a3層中)にも地層の層厚変化(上下落差の違い)が認められることから、この間にも断層が活動した可能性が考えられる(図4−6参照)。