1)平均変位速度
KY−3断層の見かけ上下変位速度値は、0.5m/1000年〜1.0m/1000年の範囲に入る(平均0.65m/1000年)。平均変位速度からみるとB級活断層に相当する。
2)活動履歴
2400年前以降に1回、10500年前から10800年前の間に1回活動した可能性が高い。その間にも、地層の層厚変化などから2回程度活動した可能性が考えられる(図2−4)。
3)最新活動時期
最新活動時期は、2400年前以降の可能性が考えられる。なお、北由利断層によって引き起こされた可能性のある歴史地震は、1644年の羽後本荘地震(M=6.9)があるが、この地震は本荘付近の局地的な地震の可能性が高く、少なくとも本荘より秋田に近いKY−3断層の活動によるものとは考えにくい。
図2−4.KY−3断層の活動を記録した地質断面(E−300測線)
完新世の地層(a層)中には複数回活動した記録が読み取れる.
最新活動は2400年前以降の可能性がある.