6−3 平成16年度調査計画

平成16年度は、北由利断層調査の最終年度となることから、海域で明らかにされてきた活断層(KY−2、KY−3)の活動性・活動時期解明に向けての調査が予定されている(図1−1の調査フロー参照)。

調査手法としては、海域のコアリングと試料分析および浅層部の解像度が高い音波探査などが考えられる。

調査位置は、平成15年度調査により、断層を挟んで沖積層(完新統)にまで変形が及んでいることが明らかにされたB−3測線(bQ5〜27)が有力な候補地点である(図6−3−1)。この地点は、沖積層及び沖積基底層(a層およびb層)中に複数回のイベントが記録されている可能性が高いこと、表層部が薄いながらも新しい堆積層で覆われている可能性があることなどから、最新活動時期、活動間隔の解明が期待できる。

最新活動時期、活動間隔の解明のためには、T面、U面の追跡精度を上げること、海底からY面付近までの地層の年代を明らかにすることが必要となる。そのため、音波探査とボーリング調査を組み合わせた調査を計画する(表6−3−1)。

表6−3−1 平成16年度調査計画

図6−3−1 平成16年度秋田県活断層調査・調査計画位置図