解釈に用いた11坑井の層序対比を表7−3に示した。この表は、石油公団の国内石油・天然ガス基礎調査の物理探査(1988年度および1989年度の海上基礎物理探査「秋田〜青森浅海域」、ならびに1992年度陸上基礎物理探査「由利油帯〜新波地域」)の調査報告書を参照して作成したものである。層序対比等は1992年当時のものを主に使用した。
1992年度以降、調査地域内では基礎調査(基礎試錐)として「由利沖中部」(1992年度)、「本荘沖」(1993年度)、「子吉川沖」(1995年度)が実施されている。これらの成果報告書中で、新規の坑井データをもとに既存坑井の層序について若干の見直しが行われている。表7−3には「子吉川沖」での見直し結果も反映されている。
坑井位置での地層境界を確定し、これらの境界を深度断面図上で追跡する事により、解釈を行った。追跡した境界面(ホライゾン)は、深部からB層下限〜浅部H層下限まで7ホライゾンの解釈を行った。
* H 層下限 :ピンク色 鮪川層/西目層他基底付近相当
* G 層下限 :オレンジ色 笹岡層基底付近相当
* F 層下限 :黄色 上部天徳寺層基底付近相当
* E 層下限 :黄緑 下部天徳寺層基底付近相当
* D 層下限 :青色 天徳寺層桂根相基底付近相当
* C 層下限 :赤紫 船川層基底付近相当
* A層上限(B層下限) :群青色 西黒沢層上限(女川層基底付近相当)
なお、推定断層は赤色で示した。
E層下限はNo.3 Globolotaria Inflata Bed(G.inf.)の下限で定義されている。またF層下限はNo.2 G.inf.、G層下限はNo.1 G.inf.で定義されている。それぞれの概略の年代は、No.3は約3.6Ma、No.2は約1.5Ma、No.1は0.9Ma程度と推定される(表7−2)。
海岸線周辺で海側の広域の解釈例(1:50,000)を図7−8〜図7−23に示す。各図では、海岸線の位置を基準に2測線づつを並べて表示した。
より細部を検討するため、海岸線付近の1:25,000の」断面図を元に解釈結果を図7−24、図7−25、図7−26、図7−27、図7−28、図7−29、図7−30、図7−31、図7−32、図7−33、図7−34に示した。
また、全東西断面図を1ページに収めたものを図7−35に示す。図中でオレンジ色の境界面は、G層の下限である。