東西測線データのうち、海域〜浅海〜陸域にまたがるデータは、統合して一つの東西測線として断面図を作成した。また、南北測線データについても、浅海データの2測線、海上データの2測線は統合し、それぞれ一測線として断面図を作成した。測線図は、統合前の測線のSP番号(浅海データ、陸上データについてはCDP番号)を示している。
また、本解析作業に作成した全断面図(13測線)について測線名と既存測線の関係を以下に示す。
測線名 測線方向 既存測線
(1) Line RSA892 東西 SA89−2
(2) Line RSA893 東西 SA89−3
(3) Line RSA894LM 東西 N87−8−1 〜 SA89−4
(4) Line RSA895 東西 SA89−5
(5) Line RSA896 東西 SA89−6
(6) Line RSA881LM 東西 A17〜SA88−1〜Y92−2
(7) Line RSA882 東西 SA88−2
(8) Line RSA883LM 東西 B13〜SA88−3〜Y92−3
(9) Line RSA884LM 東西 N87−9−1 〜 SA88−4
(10) Line RSA885 東西 SA88−5
(11) Line RSA886 東西 SA88−6
(12) Line RSA88ALM 南北 SA88−A〜SA89−A
(13) Line RN87DLM 南北 N87−D−1〜N87−D
既往処理に対して、以下の点に着目して再解析を実施した。
(1) 浅部や急傾斜面に着目した処理。
(2) 重合測線接合後にマイグレーション処理を実施。
(3) 海底多重反射除去処理の実施。
既存の処理断面図と本再解析結果の比較を図7−3に示した。反射波の連続性の向上が図られ、顕著な品質の向上が認められる。特に海岸線(図中で’SHORE LINE’表示)付近の顕著な西傾斜イベントは、既往処理では認められない。
また、海底多重反射除去処理前後の比較結果を図7−4に示した。この測線の水深から海底の多重反射波は海底下約100msecに現れているが、この処理によって海底面に直下で海底面アバットする傾斜イベントが明瞭となっている事がわかる。
上記の例の如く再解析の結果、全体としては既存処理結果に比較して良好な品質の断面図が得られた。
しかしながら、海域データと海陸境界域から陸域のデータにはS/N比の差がある。これは、陸域での地下構造の複雑さ、急傾斜の地層境界からの反射波が得られにくい事が原因と考えられる。海域データについては、層序解釈や断層解釈には十分な精度の再解析結果が得られている。
深度断面図の1:50,000のスケールのものを、図7−5〜図7−17に示した。
図7−5、図7−6、図7−7−1、図7−7−2、図7−7−3、図7−7−4、図7−8、図7−9、図7−10−1、図7−10−2、図7−11、図7−12−1、図7−12−2、図7−13−1、図7−13−2、図7−13−3、図7−13−4、図7−14、図7−15、図7−16−1、図7−16−2、図7−16−3、図7−16−4、図7−16−5、図7−17−1、図7−17−2、図7−17−3、図7−17−4、図7−17−5
各断面図にはCDP番号(下段)とSP番号(上段)が示されているが、図7−1の測線図上の番号と対応するのは、上段のSP番号である。