(3)地震の再来間隔

八郎潟北岸の沖積面のうち最高位沖積面の汀線は標高約8.0mにあり、能代地震の際の隆起量を差し引くと約7mとなる。この海面高度と最大海進期の海面高度にはなお3m以上の高度差がある。また、能代地震の隆起域に相当する最低位のA3面と最高位沖積面との間には複数の沖積面が認められ、より高位の面で累積的に傾動量が大きくなる傾向がみられる。

以上のことから、能代断層は縄文海進の最大海進期(約7,000年前)から能代地震(西暦1694年)までの間に、2回程度の断層変位があった可能性が指摘される。その場合、地震の再来間隔は2,000〜3,000年と推定される。

表2−4−1 平成12年度調査段階での能代断層の活動性評価

図2−4−4 能代断層隆起側上昇速度および逆向き断層の変位速度