(1)中位段丘1面(M1)および中位段丘2面(M2)

中位段丘1面(M1)および中位段丘2面(M2)は、ともに離水後の堆積物の底部に洞爺テフラ(Toya)が分布することで特徴付けられ、同位体ステージ5eの地形面と認定される。M1面は南関東の下末吉面に、M2面は引橋面に対比される。

M1面とM2面とは、ともに海成の砂層、砂礫層を主体とした堆積物によって構成され、同位体ステージ5eの海進期には、畑谷地区から森岳に至る調査地の広い範囲が海域となったことを示している。なお、成合東方の外岡付近に分布するM2面の潟湖成層は、同位体ステージ5cの海進期の潟湖が同位体ステージ5eの海進期に形成された海成面と同程度の高度に進入し、海成面を潟湖成層が薄く覆うような形成過程が想定される。