3−4 八郎潟北岸地区の地形・地質解析
平成12年度の反射法地震探査(再解析)では八郎潟北岸に能代断層の変位に伴う撓曲構造が確認された。また地形調査によって八郎潟北岸の能代断層隆起側には3面の沖積面が判読され、このうち最低位沖積面(A3面)は、粟田(1985)・大沢他(1985)が指摘した1694年能代地震の陸化域に相当する。国土基本図を用いた地形調査では、A3面の旧汀線高度は東へ向かって僅かに低下し、より高位の沖積面の旧汀線では、傾動が大きくなる傾向が認められた。本調査では沖積段丘の形成環境や形成時期を検討し、沈降側の地質状況と比較するため、ボーリング・ジオスライサー調査を実施した。また昨年度の地形調査の精度を高めるため、微地形測量を実施した。