特に、古文献資料には1694(元禄7年)の能代地震の際、八郎潟北岸の一部が隆起したとの記録がある。また、平成12年度調査の地形判読結果からA1〜A3面が判読され、既存地形図による標高解析で地形面に「撓み」や「有意な高度差」が存在する可能性が高いと判断された。このことから、実際に現地で詳細な地形測量を行い、面の高度・旧汀線の位置を把握することとした。
測線の配置は、図2−4−1に示すように
@ 能代断層隆起域に測線番号E1〜E8の南北8測線、
A 沈降域W1・W2の南北2測線、
B 隆起域から沈降域へ横断するA1〜A3の東西3測線
を設定した。
なお八郎潟北岸地区では測量断面をもとに浅層調査を目的としたボーリング位置を調整した。また昨年度の地形調査で沖積面の緩やかな撓曲構造が認定されている米代川南岸(河戸川地区)においても、ボーリングやジオスライサーの配置された測線上で調査機関が自主的に測量を実施した。
図2−4−1 微地形測量測線位置図