ジオスライサーは、沖積面上においてにより不撹乱状態の地層断面を採取し、沖積層表層部の堆積構造等を詳細に観察・記録し、必要に応じて分析用試料を採取する目的で行った。
b.調査数量
ジオスライサーは、1ヶ所あたり概ね5m程度の調査深度で計画した。実績は、調査地点の地質構成によって浅い深度で終了した部分があるほか、先端部分の試料落下を予防して数10p深く掘った部分とがある。表2−2−4には,実際に試料を観察出来た深度を整理した。また調査位置を図2−2−4に示す。
表2−2−4 ジオスライサー調査数量表
図2−2−4 ジオスライサー調査位置図
c.調査方法
ジオスライサーで地層を抜き取る際の作業順序は次のとおりである。
A) クレーンで箱型本体を吊るし、
B) バイブロハンマーで振動を与えながら打ち込みを行い、
C) 所定の深度になれば続いてシャッターを型に合わせて打ち込み、
D) その後に両者を同時に抜き取る。
図2−2−5ジオスライサー調査(打ち込み状況)
d.使用機械
使用したサンプラー及び機械は以下の通りである
@サンプラー
採取深度5mの乱れない地層断面を採取するために既製のシートパイル(鋼矢板)とシャッター(蓋板)をサンプラーとして使用した。シートパイルの規格は以下の通りである。
○ シートパイル(長さ5.5m,幅44cm,厚さ13cm)
○ シャッター(長さ6.5m,幅51cm,厚さ15cm)
○ 打ち込み機械
シートパイルの貫入・引き抜き工法等に使用するクレーン等の機械力は以下の通りとした。
○ ラフタークレーン(最大引き上げ能力50t以上)
○ 高周波バイブロハンマー(PALSONIC;加振力最大25t以上)