三貫堰地区では,平成9年度のボーリングBAS−2で深度5.2mにみられた基盤岩(中新統相野々層)の上面が平成10年度に掘削した24m西側のボーリングBAS−3では,深度15mの孔底まで基盤岩がみられなかったことから,この間に金沢断層が位置するものと判断してトレンチ位置を決定した。トレンチ位置は三貫堰川に近く,地質は透水性の高い砂礫を主とし,トレンチに多量の湧水が予想されたことから,トレンチの掘削に先だち周囲に,深さ約5.5m,延長約124mの止水工(鋼矢板)を打設した。トレンチは,当初幅13m,長さ30m,深度4mで掘削したが断層を確認できなかったので,東側へ4m,深度を一部で1.5m掘増しした。
蛭藻沼地区では,T3面上の断層崖であるとみられた底崖の位置で小規模なトレンチ掘削した。トレンチの幅1.5m・長さ20m・深度は最大1.5mとした。
図3−39にトレンチ調査位置を示し,図3−40、図3−41、図3−42にそれぞれのトレンチの平面図・断面図を示す。
図3−39 トレンチ調査位置図
図3−40 三貫堰地区トレンチ(TSA−1)平面図
図3−41 三貫堰地区トレンチ(TSA−1)断面図
図3−42 蛭藻沼地区トレンチ(TBI−1)平面図・断面図