(2)探査手法

浅層反射法地震探査は,地表で人工的に地震波を発生させ,地下の地層境界で反射して地表に戻ってくる反射波をとらえることにより,地下の地質状況を探査する方法である。地表での探査により,地下の地質構造の視覚的なイメージを得ることができる。

浅層反射法探査においては,深度数数百m程度までの地質構造を明らかにすることを目的とし,震源には,深度千メートル程度までを対象として,分解能の高い探査を行うのに適したバイブレータ型震源(ミニバイブT−15000)を用いて探査を行った。

浅層反射法探査の測線配置を図3−19に示す。測線は,測線長を1kmとし,JR横手駅付近を始点として,東方向に設けた。展開は,最小オフセット距離を10mとしたインライン・エンドオンオフセット展開を基本とし,測線終端では受振器固定とした。

表3−1に探査の仕様を示す。本探査においては,発震装置としてバイブレータ型震源(ミニバイブT−15000)を用いた。受振器としては固有周波数10Hz・12連のジオフォンストリングスを用いた。またデータ収録装置としては,OYO Geospace社製のDAS−1を用いた。DAS−1は,シグマデルタ方式のA/D変換器を搭載した地震探査装置で,24ビットという高い分解能を有する。本探査の観測に使用した機器の一覧を表3−2にまとめる。

図3−19

表3−1 浅層反射法地震探査 仕様一覧表

表3−2 浅層反射法地震波探査 使用機器一覧表