(1) フォーマット変換及びデータ編集
データは全てGDAPS−4探鉱機を用いSEGYフォーマットで取得されているが,データ処理用の内部フォーマットへの変換を行なった。
(2) CMP編集
バイブロサイスデータに設定した重合測線に沿って,CMP間隔を25.0mとし,CMP編集を実施した。
(3) プレフィルター
不要なノイズを除去する目的で,2〜30Hzの通過帯域を有する最小位相型の帯域通過フィルターを適用した。
(4) 振幅回復
幾何減衰を補償するために,球面発散を補償する振幅調整を行った後,ウインドウ長2000msの振幅調整(AGC:Automatic Gain Control) を適用した。それに引き続きトレース単位のスケーリングも実施した。
(5) デコンボ゙リューション
オペレーター長400ms,ウィンドー長5000ms,予測距離32msのデコンボリューションを適用した。
(6) NMO補正及びミュート
バイブロサイスの反射データの解析により求まった速度関数を用いてNMO補正を実施し,NMO後のオフセット距離の大きいトレースに対し,初動付近の1.2倍以上に伸びた波形を除去した。
(7) 振幅調整
ウィンドー長600msのAGCにより振幅を調整した。
(8) CMP重合
1〜4重合程度のCMP重合を行なった。
重合距離範囲 : 30m〜最大オフセット
(9) バンドパスフィルター
4〜25Hzの通過帯域を有するバンドパスフィルターを適用した。
(10) ランダムノイズの抑制処理
ランダムノイズを抑制し深部における微弱な反射波のレベルを持ち上げる為に,FX領域の予測誤差フィルターを適用した。
(11) 速度フィルターによる低速度イベントの除去
反射波以外の初動の後続波の中で,この段階でも残留している低速度のイベントを除去する目的で,見掛け速度の絶対値が2500m/s以上のイベントを通過させる速度フィルターを適用した。
(12) Datum Planeへの静補正
ここまでの処理においては時刻ゼロはCMPの平均標高となっている。ここでは,時刻ゼロを基準面( datum plane )に揃えるような標高補正を実施した。基準面は,平均海水面に設定した。
(13) トレース表示
重合・マイグレーション・深度変換の各処理後のデータに対し,トレース単位又は全トレースによるスケーリングを行い,白黒のペーパー記録又はカラーのペーパー記録として表示した。表示スケールは以下の通りである。
トレース間隔 0.4mm/25m(水平スケール 1:62500)
時間スケール 4cm/1sec 時間範囲:0〜8秒