表1−1−2−5 ボ−リング数量表
(1)孔径及び試料採取
掘削孔径は86mmとし,オールコアサンプリングを行った。
(2)コア採取率
コアの採取率については,当初含礫の影響を考慮し調査目的が達せられるよう,砂礫層については50%以上・シルト層やローム層については90%以上を採取率目標としたが,採取率は概ね100%の実績であった。
(3)孔口標高の測量
ボーリング掘削を始める前に各ボーリング孔の孔口標高を三等水準測量にて測量した。
(4)採取コアの処理
@採取コアの半割り及び写真撮影
採取したコアは,1m毎に縦に半割りにし,それぞれを塩化ビニール製のパイプ(内径76mm・縦半切り)にて保護した。パイプの表面には,地点番号(孔番)・深度・上下方向を記した。
コアの半割においては,ワイヤー及び木工用ノコギリを使用し,礫部において切断できない箇所は礫を中抜けさせて保管用のコアに含めた。
半割りにしたコアの片方は「分析試料採取用」とし,もう片方を「観察・保存用」とした。写真撮影時にはコアの切断面を金属ヘラできれいにし,
5m毎に写真撮影を行った。この際,地点番号(孔番)・深度・スケール等をコアと共に撮し込んだ。
A柱状図の作成
写真撮影後コアの切断面を観察し,層相・粒度・色調・固結度・堆積構造等の地質的特徴や性状等を柱状図に記載した。柱状図の縮尺は,20分の1とした。
柱状図には,試料採取位置並びに試料番号を併せて示した。
写真撮影およびコア観察後,コアの保湿のために保護用パイプを添えたままラップし,「分析試料採取用」と「観察・保存用」とを区別し木製コア箱に収納した。
B分析用試料採取
分析用の試料採取は,縦に半割りにした「分析試料採取用」コアから行った。
採取する試料の分量は,対象層厚が10cm以下の場合は半割分全部(コア外周の汚染部分は削る)とし,対象層厚が10cm以上の場合は厚さ10cm分を単位として,上部・中部・下部のように代表的な部分を適宜採取し,地点番号や深度番号を記入して整理した。採取試料は,保湿のために密封式ビニール袋に納めた。
(5)試料の分析
採取した分析用試料から年代測定・火山灰分析を行った。なお,分析に必要な分量以外は「汎用試料」として保存した。
(6)採取試料の保管
分析用試料として採取した試料の残りは,それぞれ段ボール箱に納め保管した。