(3)高根山撓曲
空中写真判読によって低断層崖や撓曲崖と推定された中位段丘面と沖積低地面の一部で浅層反射法を実施したが、断層と推定される構造は検出されなかった。ただし、空中写真判読によって、加木屋層(約50万年以上前に堆積した地層)の変位量が約20mであることが判明した。その結果、今まで不明であった確実度がUとなった。また、高根山撓曲は、猿投−境川断層の一部である可能性があり、連続性や境界を確定することが難しいので、断層の長さは不明である。
なお、既存ボーリング調査などの資料でも、常滑層群の変位量以外の情報は得られず、最近数10万年の平均変位速度を求めることはできなかった。
表7−6−7 各時代の変位量(高根山撓曲)