2−5−5 ボーリング結果

トレンチ調査では、常滑層群を確認することはできなかった。そこで、トレンチ底面以深の地質を確認する目的で、追加のボーリングを行った(4−2章参照)。その結果、常滑累層は傾斜30゚以上傾斜していたが、前述の段差を挟んで地層の連続性は良いため(図5−5−1図5−5−2図5−5−3)、空中写真で判読された完新世の段差は人口的な段差と考えられる。しかし、常滑層群の地層が30゚以上傾いているため、この付近に断層が存在している可能性が高い。

今回のトレンチで断層が確認できなかった理由として、以下の理由が考えられる。

@常滑層群の上面の段差は、河川による側方浸食による段差である。

Aトレンチ地点から更に南西側に断層が存在する。

B常滑層群内の断層による段差が河川によって浸食された後、新しい地層が水平に堆積して断層を覆い隠した。

図5−1−1 トレンチ地点位置図

図5−1−2 既存ボーリング結果による沖積層基底面の標高(盛土施工前の地形図)

図5−1−3 トレンチ位置図およびボーリング位置図(現況の地形図)

図5−2−1 トレンチの形状図

図5−3−1 トレンチ壁面スケッチ図

図5−3−2 トレンチ壁面の写真

図5−5−1 追加ボーリング結果図

図5−5−2 追加ボーリング結果による推定地質断面図