3−3−2 大藪−津島線

大藪−津島線は、主としてボーリング資料によって養老山地東縁部の地溝状の沈降域の東崖の伏在断層として推定されている。しかし、これまでボーリング資料の蓄積が進んでいるにもかかわらず、その存在を明確に示す証拠は報告されていない。本調査でさらに多くのボーリング資料を収集し、再解析した結果では、断層が存在すると指摘されていた付近には地層の不連続など断層の兆候は認められなかった。

さらに、地質調査所による大深度反射法探査(須貝,1998)により木曽川以西の濃尾平野の地下構造が明らかにされた結果、大藪−津島線に相当する構造は存在しないと考えられる。