3−2−5 測線状況

Line−1:( Loc.No.1〜708)

西端の受振点番号を1として日光川の東岸に定め、東端は国道22号線手前までとした。この測線は西側から順に以下の3区間に分けることができる。

・Loc.1〜148:

橋本毛織工場前から名神高速道路の北側の側道沿いの区間で交通量は比較的少ない。この区間は道路の下を送水管(県水道本管)が通っているため、チューブウェーブ(バイブレータの振動により励起された送水管方向に減衰することなく伝播する弾性波で、反射法ではノイズとなる)が発生した。また名神高速道路の橋脚の振動によると思われる低周波のノイズも比較的大きい。

・Loc.149〜 270:

Loc.149〜210の区間では名鉄尾西線沿いに受振測線を設定した。この内VP.169〜218の区間は、道路幅と埋設管により大型バイブレータが使用できないため、発震点の欠落を防ぐ目的でミニバイブレータで補完発震を実施した。この際にはスウィープ回数を増やすことで発震エネルギを維持した。VP.255〜265は受振測線上での発震ができないため、約100m南側にオフセットさせて発震を実施した。

・Loc.271〜708:

市道一宮―春日井線沿いの区間であり、車両通行が極めて多い上埋設管がほぼ全区間に存在する。さらに、沿道は商店、住宅等が密集する地区のため、振動レベルを抑えて発震を行った。その際には、スウィープ回数を増加させることでエネルギの確保を図った。尚、岐阜―一宮線は名鉄妙興寺駅[Loc.426]からJR東海道本線[Loc.482]と交差する区域内に存在すると推定されることから、VP.320〜VP.480の区間(約1.6Km)では発震点間隔を標準20mとした。

Line−2:(Loc.No.1〜371)

東端の受振点番号を1として測線の西端は木曽川の手前までとした。この測線は東側 から順に以下の3区間に分けることができる。

・Loc.1〜170:

田園地帯のなかに集落が点在する地域であり、車両通行も少なく、S/Nの高いデータを取得できた。岐阜―一宮線はほぼ木曽川町役場付近を横断していると考えられているため、Loc.81〜180の区間(約1Km)の区間では、発震点間隔を標準20mと密にした。

・Loc.171〜260:

県道14号の交差点から馬三味までのVP.1213〜1249は沿道に民家が密集しているため、バイブレータを1台とし、発震出力を抑えて観測を行い、これ以外の区間では標準発震仕様で測定を行った。

・Loc.261〜371:

発震は県道江南―羽島線上とし、受振器は車両通行ノイズの影響を避けるため、発震路沿いの脇道とした。県道は、尾濃大橋の手前ということもあり交通量が非常に多いため、バイブレータ1台でスウィープ回数を調整しながら観測を行った。